バッカス「1つ、2つ」だと子供っぽいし、「1本」だとボトルみたいだし……。
正しい数え方が知りたい!
ホームパーティーやレストランで、ワイングラスを数えるときに一瞬止まってしまった経験はありませんか?
お皿は「枚」、ボトルは「本」。ではグラスは?
正解は、「1脚(いっきゃく)」です。
「きゃく」という響きには、どこか高級でエレガントな雰囲気がありますが、実はこの数え方にはグラスの形状にまつわる、ある納得の理由が隠されています。
この記事では、ワイングラスの正しい数え方とその意外な由来を解説。
さらに、「脚がないグラスはどう数えるの?」「自宅には何脚揃えるのが正解?」といった、ワイン好きなら知っておきたい豆知識も合わせてご紹介します。
この記事でわかること
- なぜ「個」ではなく「脚」と数えるのか?(由来)
- 「個」と言っても恥ずかしくないシーンの使い分け
- 夫婦や来客用に、自宅には最低「何脚」あればいいか
正しい日本語を知れば、ワインを扱う所作も自然と美しくなるもの。
さっそく、その優雅なルーツを紐解いてみましょう。
【結論】ワイングラスの正式な数え方は「1脚(きゃく)」
正解:1脚(いっきゃく)、2脚(にきゃく)…
ワイングラスの最も正式で美しい数え方は「脚(きゃく)」です。
高級レストランやホテル、ワインショップなどのフォーマルな場では、この数え方を使うのがマナーであり、常識とされています。
なぜ「個」ではなく「脚」なのか?
理由はシンプルで、「足(ステム)があるから」です。
日本語の助数詞(物を数える言葉)は、その物の形状に由来することが多くあります。
例えば、以下のような例です。
- イカ・タコ: 足があるから「1杯(一杯)」
- 椅子・テーブル: 足がある家具は「1脚(一脚)」
ワイングラスも同様に、ワインが入る「ボウル」を支えるための細長い「ステム(脚)」を持っています。
このスラリと伸びた美しいステムを動物や家具の足に見立てて、「脚」と数えるようになったのです。
実際にこちらのグラスを見てみてください。
この「エクストリーム」シリーズのように、ステムが長くエレガントな形状をしているものは、まさに「1個」と呼ぶより「1脚」と呼ぶのがふさわしい佇まいですよね。
日常会話なら「1個」「1つ」でもOK
「じゃあ、家で家族に頼む時も『脚』と言わなきゃダメ?」
というと、決してそうではありません。
TPOに合わせて使い分けるのが、大人のスマートな対応です。
| シーン | 数え方 | 印象 |
|---|---|---|
| レストラン・ホテル (フォーマル) | ◯ 1脚 △ 1個 | 教養があり、ワイン慣れしている印象を与えます。 |
| 居酒屋・自宅 (カジュアル) | ◯ 1個・1つ ◯ 1脚 | どちらでもOK。「脚」と言うと少し気取った感じになることも。 |
脚のないグラス(リーデル・オーなど)はどう数える?
ここで一つの疑問が浮かびます。
最近人気のある「ステム(持ち手)のないワイングラス」は、どう数えればいいのでしょうか?
日本語のルールに厳密に従うなら、足がないので「1個(いっこ)」が正解です。
しかし、ワイン業界や愛好家の間では、あくまで「ワイングラスの一種」として扱うため、慣例的に「1脚」と数えても間違いではありません。
(※ただし、普通のコップやタンブラーを「脚」と数えるのはNGです)
例えば、こちらの「リーデル・オー」はステムをなくした革新的なデザインですが、機能は立派なワイングラス。
「倒す心配がないから、子供がいる家庭でも安心」という理由で選ぶなら、気兼ねなく「個」と呼べるカジュアルさが魅力ですね。
知っておくと鼻が高い!食器の数え方マナー
グラスの数え方以外にも、テーブルウェアには独特の単位があります。
レストランでの会話や、ちょっとした豆知識として役立つマナーをご紹介します。
セットの場合は「1組(ひとくみ)」
箱に入ったギフトセットなどを指す場合は、中身が何個であっても「1組」と数えます。
(例:「結婚祝いにワイングラスのセットを1組贈った」)
【一覧表】レストランで使う他のアイテムの数え方
| アイテム | 数え方 | 補足 |
|---|---|---|
| お皿(プレート) | 1枚(まい) | 平らなもの。 |
| カトラリー (ナイフ・フォーク) | 1本(ほん) | 「1丁(ちょう)」とも言うが、古風な表現。 |
| ワインボトル | 1本(ほん) | 空き瓶になっても「本」。 |
| デキャンタ | 1個(こ) 1本(ほん) | 形状によるが、どちらでも通じる。 |
【購入ガイド】自宅用には「何脚」揃えるのが正解?
「数え方はわかったけど、結局いくつ買えばいいの?」
これからグラスを揃える方のために、失敗しない個数の選び方をご紹介します。
基本は「ペア(2脚)」+予備
夫婦やパートナーと2人で飲むなら、最低限「2脚(ペア)」あれば足ります。
しかし、ワイングラスは薄くて繊細です。洗っている最中に「パリン!」と割ってしまう事故は、悲しいですが必ず起こります。
1脚だけ残されたグラスは、食卓で少し寂しいもの。
そのため、最初から「予備を含めて3脚〜4脚」買っておくのが、精神衛生的にもおすすめです。
来客が多いなら「6脚(半ダース)」の法則
「週末は友人を呼んでホームパーティーをする」
「本格的にワインを楽しみたい」
そんな方は、迷わず「6脚セット」で購入することをおすすめします。
実はヨーロッパの食器文化では、12進法(1ダース=12個)が基本となっており、グラスもその半分の「半ダース(6脚)」単位で売られていることが多いのです。
6脚あれば、4〜5人の来客にも余裕で対応できますし、1〜2脚割れてもセットとして使い続けられます。
こちらの「オヴァチュア」シリーズは、リーデルの中でも扱いやすい入門用。
6脚まとめて買っても驚くほどリーズナブルなので、「とりあえずこれさえあれば安心」という最強のセットです。
初心者におすすめの「最初の1脚」はこれ
「種類が多すぎて選べない!」という方のために、重視するポイント別におすすめのグラスを厳選しました。
1. 汎用性No.1: 『リーデル・オー(脚なし)』
「子供やペットがいるから、倒して割るのが怖い」
そんな方には、先ほども紹介したステム(脚)のない「リーデル・オー」一択です。
重心が低いため安定感は抜群。食洗機の使用もOK。
それでいて、ボウルの形状は本格的なので、ワインの香りをしっかり楽しめます。
「脚」という数え方の概念を覆す、現代のライフスタイルに合ったグラスです。
2. 耐久性No.1: 『ショット・ツヴィーゼル』
「やっぱり脚付きの美しいグラスを使いたい。でもすぐ割れるのは嫌だ」
という方には、ドイツのメーカー「ショット・ツヴィーゼル」がおすすめです。
航空機の窓ガラスにも使われるチタン配合の素材を使用しており、「叩いても割れない」と言われるほどの強度を誇ります。
レストランでプロが愛用する理由も、この圧倒的な耐久性にあります。
3. コスパ最強: 『ニトリ』や『100均(ダイソー)』
「まずは安く済ませたい」という場合は、無理にブランド物を買う必要はありません。
最近ではニトリや100円ショップ(ダイソーの300円〜500円ライン)でも、薄くて口当たりの良い優秀なワイングラスが手に入ります。
特にニトリのクリスタルガラス製は、「この値段でこのクオリティ?」と驚くレベルです。
練習用の「最初の1脚」として、これらから始めてみるのも賢い選択です。
よくある質問(Q&A)
Q. グラスにワインはどこまで注ぐのがマナーですか?
A. 「ボウル(膨らみ)の一番太い部分」までが目安です。
なみなみと注ぐのはNGです。
グラスの空間に香りを溜めるため、大きなグラスなら容量の3分の1、または4分の1程度(約100〜125ml)にするのが最も美味しく飲める量であり、見た目も美しい「1脚」の完成形です。
Q. シャンパングラスも数え方は同じですか?
A. はい、細長いフルート型も「1脚」と数えます。
ただし、ソーサー型(平たい形)や、ステムのない細長いグラスの場合は、稀に「1本(いっぽん)」や「1客(いっきゃく)」という漢字が使われることもありますが、基本は「脚」で統一して問題ありません。
Q. 英語ではどう数えますか?
A. 基本は「Glass」ですが、プロっぽい言い方もあります。
「A glass of wine(一杯のワイン)」が一般的ですが、脚付きグラスの総称として「Stemware(ステムウェア)」という言葉があります。
海外のショップで「I’m looking for stemware.」と言えば、かなり通な印象を与えられます。
Q. 割れてしまったグラスの破片はどう数えますか?
A. 「1個」または「1片(ひとかけら)」です。
粉々になったものは「破片」ですが、あえて数えるなら「片(へん)」を使います。
縁起が良いものではないので、数えずに怪我に気をつけてすぐに処分しましょう。
まとめ:言葉を知れば、ワインはもっと美味しくなる
「1脚(いっきゃく)」
この数え方を知ると、不思議とグラスの扱い方が丁寧になりませんか?
ワイングラスの繊細なステム(脚)は、ただのデザインではなく、ワインの温度を上げずに香りを楽しむための機能的なパーツです。
その美しい形状に敬意を払い、「脚」と数える文化があることを覚えておくだけで、あなたのワインライフは少しだけ豊かになります。
記事のポイントまとめ
- 正式な数え方は「1脚(きゃく)」(ステムが足に見えるため)
- カジュアルな場や、脚のないグラスは「1個」でOK
- 購入するなら「ペア+予備」か、来客対応できる「6脚セット」が正解
まずは今日から、愛用のグラスを「私の大切な1脚」と呼んでみてください。
そのグラスで飲むワインは、きっといつもより味わい深く感じるはずです。



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