ナチュールワイン(自然派ワイン)とは?普通のワインとの違いを解説

バッカス
「ナチュールワインって体に良さそうだけど、普通のワインと何が違うの?」

最近、ワインショップやレストランでよく見かける 「ナチュールワイン(自然派ワイン)」という言葉。 なんとなく「体に良さそう」「オーガニックっぽい」という イメージはあるものの、実際に何が違うのか分からないという方も多いのではないでしょうか。

ナチュールワインは、単に無添加=健康的という 単純な話ではありません。 ぶどうの育て方、発酵方法、添加物の考え方など、 ワインの造りそのものに明確な違いがあります。

一方で、 「味が独特で飲みにくいって本当?」 「頭痛や二日酔いは起きにくい?」 「普通のワインとどう使い分ければいいの?」 といった疑問を持つ方も少なくありません。

この記事でわかること

  • ナチュールワイン(自然派ワイン)の正しい定義
  • 普通のワインとの製造方法・考え方の違い
  • 味わいの特徴と「まずい・美味しい」の感じ方
  • 初心者が選ぶときの失敗しないポイント
  • オレンジワインとの関係性

「なんとなく良さそう」で選ぶのではなく、 違いを理解したうえで自分に合うかどうかを判断できるようになると、 ナチュールワインはもっと身近で楽しい存在になります。

まずは、 ナチュールワインとは何なのか? 基本的な定義から見ていきましょう。

目次

そもそもナチュールワインとは?原料は「自然」、造り方も「自然」

ナチュールワイン(自然派ワイン)とは、 できる限り人の手を加えず、自然の力を尊重して造られたワインのことを指します。

ただし、「ナチュールワイン」という言葉には 法律で定められた明確な定義があるわけではありません。 そのため、生産者や国によって考え方に多少の違いがあります。

一般的には、次のような特徴を持つワインを ナチュールワインと呼ぶことが多いです。

  • 農薬や化学肥料を極力使わずに育てたぶどうを使用
  • 培養酵母ではなく、ぶどうに付着した野生酵母で発酵
  • 酸化防止剤(亜硫酸塩)の使用を最小限に抑える、または無添加
  • ろ過や清澄を行わず、ワイン本来の成分を残す

つまりナチュールワインは、 「自然に近い原料」+「自然に近い製法」を 重視して造られているワインだと言えます。

この考え方は、 味を均一に安定させることを目的とした 一般的な工業的ワイン造りとは対極にあります。

そのため、ナチュールワインは ヴィンテージ(年)や造り手によって味わいが大きく変わるのも特徴です。

では、 普通のワインとは具体的に何が違うのか? 次のセクションで、製造工程の違いから整理していきましょう。

【図解】普通のワインとの違いは?製造工程で比較

ナチュールワインが「普通のワイン」とどう違うのかは、 ぶどうの栽培方法と、醸造時の人為的な介入の有無を見ると分かりやすくなります。

まずは、代表的な違いを表で整理してみましょう。

項目ナチュールワイン一般的なワイン
ぶどう栽培無農薬・有機栽培が中心慣行農法(農薬・化学肥料使用可)
発酵方法野生酵母で自然発酵培養酵母を使用
酸化防止剤(亜硫酸塩)無添加または最小限安定のため添加されることが多い
ろ過・清澄基本的に行わない透明感を出すため行う
味の安定性年・ロットで変化しやすい毎年ほぼ同じ味に調整

このように、ナチュールワインは 「自然に任せる部分が多い」のに対し、 一般的なワインは「品質を安定させるための調整」が行われています。

どちらが良い・悪いという話ではなく、 考え方と目的が違うワインだと理解するのが大切です。

では、実際に飲むとどんな味の違いを感じやすいのでしょうか? 次は、初心者が特に気になる「味わいの特徴」について解説します。

ナチュールワインの味わいと見た目の特徴

ナチュールワインは、一般的なワインと比べると 見た目や味わいに個性が出やすいのが大きな特徴です。 初めて飲む人の中には「これ大丈夫?」と不安になる方もいますが、 多くの場合は自然な製法による正常な変化なので心配はいりません。

濁りや沈殿物(澱)が出やすい理由

ナチュールワインは、ろ過や清澄(不純物を取り除く工程)を 極力行わずに瓶詰めされることが多いため、 液体が少し濁っていたり、瓶の底に沈殿物(澱)が見られることがあります。

この澱の正体は、発酵に使われた酵母やぶどう由来の成分で、 品質が悪いわけでも、腐っているわけでもありません。

「沈殿物があると飲んで大丈夫?」と不安な方は、 以下の記事で詳しく解説しています。

ワインに沈殿物やカビ?違いと見分け方、安全に飲むためのポイント

「まずい」と感じる人がいるのはなぜ?

ナチュールワインが「まずい」と言われる理由の多くは、 味の方向性が一般的なワインと大きく違うことにあります。

果実味がはっきりしたワインに慣れている人ほど、 ナチュール特有の酸味・苦味・発酵感を 「クセが強い」「雑味がある」と感じてしまうことがあります。

ただしこれは欠点ではなく、 人工的な調整をしていないことの裏返しでもあります。

日によって味が変わると言われる理由

ナチュールワインは、瓶詰め後も完全に安定していない場合があり、 開栓後の空気との接触や温度変化によって、 香りや味わいが少しずつ変化することがあります。

「昨日と今日で味が違う」と感じるのは珍しいことではなく、 これをナチュールワインならではの楽しみと捉える人も多いです。

一般的なワインとの製造工程の違いを知っておくと、 こうした変化も理解しやすくなります。

ワインの製造工程|ぶどうがグラスに届くまでのステップ

ナチュールワインと普通のワインの違いを比較

「ナチュールワインって、結局なにが違うの?」と感じる方も多いはずです。 ここでは、一般的なワインとナチュールワインの違いを 製造方法・味わい・見た目の観点から整理してみましょう。

比較項目ナチュールワイン一般的なワイン
栽培方法有機・ビオディナミなど自然栽培が中心慣行農法が主流
発酵野生酵母を使うことが多い培養酵母で安定発酵
添加物極力使わない(亜硫酸塩も最小限)品質安定のため使用されることが多い
味わい酸味・苦味・発酵感が出やすい果実味が分かりやすく安定
見た目濁り・澱が出ることがある透明でクリア
味の安定性日によって変化することがある比較的安定している


このように、ナチュールワインは
「安定性よりも自然さを重視したワイン」と言えます。

ナチュールワインは体にいい?健康・二日酔いに関する誤解

ナチュールワインについて調べていると、 「体にやさしい」「二日酔いしにくい」といった声を見かけることがあります。 ここでは、そのイメージがどこから来ているのかを、 成分と製造方法の観点から整理してみましょう。

「頭が痛くなりにくい」と言われる理由

ナチュールワインは、 一般的なワインに比べて亜硫酸塩(酸化防止剤)の使用量が少ない 、もしくは無添加で作られることがあります。

このため、 「普通のワインを飲むと頭が痛くなるけれど、ナチュールは平気だった」 と感じる人が一定数いるのも事実です。

ただし、頭痛の原因は亜硫酸塩だけではありません。 アルコール量や体質、飲むスピードも大きく影響します。

詳しくはこちらの記事で解説しています。

ワインで頭痛がする原因とは?亜硫酸塩・ヒスタミンの影響

「体にいいワイン」という表現には注意が必要

ナチュールワインは「自然派」というイメージから、 健康に良さそうに見えることがありますが、 アルコール飲料であることに変わりはありません。

飲みすぎれば、 普通のワインと同じように二日酔いや体調不良の原因になります。

「ナチュールだから大丈夫」と過信せず、 量とペースを意識することが大切です。

二日酔いしにくいと感じる人がいる理由

ナチュールワインは、 ・アルコール度数が比較的低めなものが多い ・強い樽香や甘さが少なく、飲みすぎにくい といった特徴があります。

その結果、 自然と飲酒量が抑えられ、二日酔いしにくく感じる ケースがあると考えられます。

ワインと健康の関係については、 こちらの記事も参考になります。

ワインを毎日飲むとどうなる?健康効果とリスクをわかりやすく解説

初心者でも失敗しにくいナチュールワインの選び方

ナチュールワインは種類や個性の幅が広く、 「どれを選べばいいかわからない」と感じる方も多いはずです。 ここでは、初心者が失敗しにくい選び方のポイントを整理します。

まずは「オレンジワイン」から試すのがおすすめ

ナチュールワイン初心者には、 オレンジワインが入り口として非常におすすめです。

オレンジワインは、 白ワインの香りと赤ワインのコクを併せ持ち、 ナチュール特有の個性を感じつつも、極端なクセが出にくい傾向があります。

オレンジワインの特徴や味わいについては、 こちらの記事で詳しく解説しています。

オレンジワインとは?赤・白との違いと味わいを初心者向けに解説

まずは評価の高い定番ボトルや、 少量で試せるセットから始めると安心です。

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「いろいろ試してみたい」という方には、 飲み比べできるセットも向いています。

ラベルに書かれている「無濾過」「野生酵母」をチェック

ナチュールワインには、 「無濾過」「野生酵母」「SO2無添加(または少量)」 といった表記がされていることがあります。

これらは、 人為的な介入をできるだけ減らして造られている目印です。

ただし、すべてが完全に統一された基準ではないため、 「書いていない=ナチュールではない」とは限らない点には注意しましょう。

最初は冷やしすぎず、シンプルな料理と合わせる

ナチュールワインは香りや旨味が立体的なものが多いため、 冷やしすぎない温度(12〜14℃前後)が向いています。

料理は、 焼き野菜、鶏肉、和食など味付けがシンプルなものから合わせると、 ワインの個性を感じやすくなります。

ナチュールワインとオーガニックワインの違い

ナチュールワインを調べていると、 よく一緒に出てくる言葉が「オーガニックワイン」です。

見た目や雰囲気が似ているため混同されがちですが、 実は重視しているポイントがまったく異なります

オーガニックは「ぶどう」、ナチュールは「造り方」が基準

オーガニックワインは、 ぶどうの栽培方法に明確な基準があります。

具体的には、

  • 農薬や化学肥料を使わずに育てたぶどうを使用
  • 国や地域ごとの認証制度(有機JAS、EUオーガニックなど)がある

一方、ナチュールワインは、 ワインの「造り方」そのものを重視します。

  • 野生酵母で自然発酵させる
  • 酸化防止剤(亜硫酸塩)を極力使わない
  • 濾過や調整を最小限にする

つまり、

オーガニック=畑(原料重視)
ナチュール=醸造(プロセス重視)

と考えると、違いが理解しやすくなります。

似ているけど混同しやすいポイント

実際には、 オーガニック栽培のぶどうを使って、ナチュール製法で造られるワインも多く存在します。

そのため、

  • オーガニック=ナチュールだと思われがち
  • 「体に良さそう」というイメージで一括りにされがち

という混乱が起きやすいのが現状です。

ただし、

  • オーガニックでも、醸造段階で多くの調整を行うワインもある
  • ナチュールでも、オーガニック認証を取得していない場合もある

というように、 必ずしも一致するわけではありません

初心者の方は、 「どちらが上・下」ではなく、 考え方の違いとして捉えるのがおすすめです。

よくある質問(Q&A)

Q. ナチュールワインは腐っていることはありますか?

A. 基本的には腐っていませんが、状態の個体差が出やすいワインです。
ナチュールワインは濾過や添加物を最小限にしているため、 濁りや澱(おり)が見られることがありますが、これは品質不良ではありません。 ただし保存状態が悪いと劣化が進みやすいため、 購入後は直射日光や高温を避けて保管することが大切です。

Q. 開栓後はどのくらい日持ちしますか?

A. 冷蔵庫保存で2〜3日を目安に飲みきるのがおすすめです。
一般的なワインよりも酸化に弱い傾向があるため、 開栓後はできるだけ早く飲みきる方が安心です。 風味の変化を楽しむ人もいますが、初心者の方は早めの消費を意識しましょう。

Q. 普通のワインが苦手でも飲めますか?

A. 物によりますが、ハマる人も多いです。
ナチュールワインは「フルーティー」「軽やか」なタイプから、 「個性的」「発酵感が強い」タイプまで幅が広く、 一般的なワインが苦手だった人が「これは飲めた」というケースもあります。 まずはクセの少ないタイプから試すのがおすすめです。

Q. 初心者に向いていないナチュールワインはありますか?

A. 発酵感が強すぎるものや、揮発酸の強いタイプは避けた方が無難です。
チーズやヨーグルトのような香りが強いもの、 酸味が鋭すぎるものは好みが大きく分かれます。 初めての場合は「飲みやすい」「穏やか」と紹介されているものや、 オレンジワイン系から入ると失敗しにくいでしょう。

まとめ|ナチュールワインは「違いを知る」ともっと楽しめる

ナチュールワインは、 「体に良さそう」「流行っているから気になる」というイメージだけで語られがちですが、 本質は造り方・考え方が一般的なワインと大きく異なる存在です。

白や赤、オレンジといった色や見た目だけでなく、 濁りや澱、味わいの変化まで含めて楽しむのがナチュールワインの魅力。 その反面、知識がないと「まずい」「失敗した」と感じてしまうこともあります。

今回の記事では、初心者の方でも迷わないように、 ナチュールワインの基本を整理しました。

  • ナチュールワインは「自然な造り方」を重視したワイン
  • 濁りや澱は異常ではなく、むしろ特徴のひとつ
  • 日によって味が変わることもあるが、それも個性
  • オーガニックワインとは目的と定義が異なる
  • 初心者はクセの少ないタイプから選ぶと失敗しにくい

「普通のワインと違うから難しそう」と感じていた方も、 違いを知るだけで、ぐっと身近なお酒になるはずです。

バッカス
「ナチュールワインって、正解を探すより
“自分に合うかどうか”を楽しむワインなんですね」

「どれを選べばいいか迷う方は、まずは飲み比べセットから試すのが一番失敗しにくい選択です。」

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